【初心者でもわかる】仮想通貨のステーキングの仕組みとやり方をご紹介!


ラブ太郎

仮想通貨のステーキングって何?

アン子

仮想通貨を保有しているだけで、報酬がもらえる仕組みよ。

ラブ太郎

それは、いいね!
しっかり教えてもらおう!

目次

ステーキングとは

ステーキングとは
対象の仮想通貨を専用ウォレットで長期保有し、ブロックチェーンの維持・承認といったネットワークへ貢献することで、対価としての報酬がもらえる仕組みのことです。

ステーキングは、仮想通貨取引所に仮想通貨を貸し出して、利子となる仮想通貨を受け取るレンディングと非常に似ていますが、似て非なるものです。

レンディングについてはこちらの記事をご覧ください。

レンディングとステーキングの違いとは
レンディング
① 利率が貸与先の事業体に依存し、短期的に変動しやすい。
② システムが貸与金を保護しないため、返金や利率は貸与先事業体の信用度による。
③ 一般的に高利率。

ステーキング
① プロトコルが利率を決めるため、長期的に安定。
② 一般的に保証金の供託が必要で、ロックアップ期間(保有を義務付けられる期間)がある。システムが保証金を保護するため、罰則を受けない限り安定的に返金される。
③ 一般的に低利率。

仮想通貨の投資といえば、価格が安い時に買って、高い時に売る。差額を利益にするというキャピタルゲイン(売却益)を狙うという方法が基本です。

また、仮想通貨FXは、レバレッジを効かせながら、価格変動をうまく予測して、タイミング良く売買することで利益を狙うというものです。

仮想通貨の現物売買や仮想通貨FXがキャピタルゲイン(売却益)を狙うものに対して、
ステーキングは、いわばインカムゲイン(配当型の利益)を狙うというものです。

ステーキングは、仮想通貨を長期保有するだけで、利息的な報酬を得て資産を増やすことができるもので、主要通貨では年利数%程度得られるものが多いです。

PoWとPoSの違い

2つの違いはコンセンサスアルゴリズムの違い

コンセンサスアルゴリズムとは、合意形成方法のことです。代表的なものにPoWとPoSがあります。

仮想通貨の世界では、ブロックチェーン技術を活用した分散型ネットワークにより取引を行います。金融機関などの特定の中央管理者は存在しません。

したがって、その取引が正しいかどうかを多数のネットワーク参加者(ノード)同士が検証し、合意形成を行っていく仕組みが必要になってきます。

この仕組みのことをコンセンサスアルゴリズムといいます。

コンセンサスアルゴリズムにしたがって、ネットワーク参加者全員で不正な取引を監視しながら、新規の取引の正当性について合意しあい、ブロックに正しい取引情報のみを連結させて記録していきます。

このように、コンセンサスアルゴリズムは、データの真正性を担保するルールなのです。
ブロックの生成について、どのようなコンセンサスアルゴリズムを使用するのかは、仮想通貨ごとに違います。

PoWとは

PoWとは
プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work)のこと。
必要な計算を最初に成功させた人が、そのデータを承認して、正しくブロックチェーンにつなぐ役割を担う仕組み

PoWは、ビットコインを初めとした仮想通貨の取引や送金データを、正しくブロックチェーンにつなぐための仕組みです。
一般的な金融商品と異なり、仮想通貨の多くを支えるシステムは中央管理機関を持っていません

そのため、間違いなく売買や送金を成立させるためには、中央の監視者がいなくても容易に改ざんできないような仕組みが必要となります。

ある取引や送金が発生したとき、そのデータは他の人によって承認されることで初めてブロックチェーンにつながれます。
この承認作業とは、ブロックチェーンにデータをつなぐのに適したパラメータの値を計算する作業です。

PoWとは、マイナーによるマイニングによってデータの正しさについての合意を得る仕組みです。

PoWは、最初の仮想通貨であるビットコインなどで採用されました
PoWの最大のメリットは、取引記録の改ざんが極めて難しいということです。

そもそも、非中央集権的なネットワーク構造を持つ仮想通貨のシステムでは、データを正しくデータベースに格納することを誰が承認するのかがとても重要です。

取引を承認してくれる人(マイニングをする人)であるマイナーが信頼できることは、システムを稼働させる上で大前提の条件となります。

そこで、仮想通貨を支えるシステムでは、マイニングの報酬を受け取るメリットの方が、データを改ざんするメリットを上回るように設計されています。

プルーフ・オブ・ワークのシステムは、マイナーの良心ではなく経済的なメリットによって改ざんを困難にしているのです。
しかし、プルーフ・オブ・ワークには、デメリットもあります。

マイニングには、コンピューターによる大量の演算処理が必要であるため、かなりの電気を消費します。
仮想通貨の普及に伴いマイニングによる電力消費量が増加し、環境に負荷をかけていることです。

次に、大規模なマイニング体制を整えられるのが大資本を有する組織だけであるため、マイナーの固定化とマイニングの中央集権化を招くということです。

PoSとは

PoSとは
プルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake)のこと。 仮想通貨に対する保有量が多いほど、データのかたまりであるブロックをブロックチェーンにつなぎこむ権利(承認する権利)を得やすくなるというもの。

PoSも仮想通貨の取引や送金データを正しくブロックチェーンにつなぐための仕組みの一つです。
このPoSは、ビットコインには採用されていませんが、イーサリアムなどの他の仮想通貨のいくつかで採用されています。

ステーキングとは
対象の仮想通貨を専用ウォレットで長期保有し、ブロックチェーンの維持・承認といったネットワークへ貢献することで、対価としての報酬がもらえる仕組みのことです。

そして取引の承認作業が完了すると、承認してくれた参加者に新たな仮想通貨が報酬として与えられます。
この承認作業のことを鋳造(mintingないしforging)と呼んでいます。

ただし、仮想通貨を多く保有しているほど承認権限の割り当て確率が高いPoSは、資産家が権限を得やすい仕組みでもあります。これでは不公平なので、仮想通貨の保有量だけでなく保有期間も考慮するタイプのPoSも存在します。

PoSでは、強力なコンピューターの演算能力がなくても承認権限を得ることが可能です。

また、一度鋳造に成功した個人や組織への割り当て確率を減らせば、マイナーの固定化やマイニングの中央集権化をある程度抑制できます。

このように、PoSのメリットは、PoWの問題を起きにくくしていることです。
膨大な電気代や環境への負荷をかけなくても承認が進むため、PoSを採用する仮想通貨の取引量が増えても問題がないとされています。

PoSであれば、どれだけ計算能力が高くてもブロックチェーンをコントロールできないので、51%以上攻撃の発生する可能性は下がります。

51%以上攻撃とは
PCの51%以上の計算処理能力を支配することで、不正取引を行うことを言います。

一方、PoSならではのデメリットも存在します。
PoSでは、多くの仮想通貨を長期間にわたって保有していた方が有利なので、短期間で売却しようと考える保有者が少なくなるでしょう。

結果的に、購入したい人がいても売却する人が少ないために、仮想通貨の流動性が高まりません。
これでは、その仮想通貨の実用性が高まらないことになります。

通貨というのは、流動性が高まり利用者が増加して発展するものですが、PoSがそれを妨害している側面があるわけです。

ステーキング可能な仮想通貨

リスク(Lisk/LSK)

2016年に誕生したリスクというブロックチェーンです。リスクではDPoSというコンセンサスアルゴリズムを採用しています。

DPoSとは、Delegated Proof of Stake(デリゲイティッド・プルーフ・オブ・ステーク)のことです。

リスクの場合は、仮想通貨保有者に2つ役割があります。

1つ目は投票するステークホルダー
2つ目が取引を承認するデリゲーターの役割です。

ステークホルダーには、リスク所有者であれば誰でもなることができ、所有数に応じて投票権が割り当てられます。
自分が良いと思うデリゲーターに投票します。

得票獲得数の多い上位101人のデリゲーターが、取引の承認作業をして報酬をもらうことができ、それを自分に投票してくれた人に報酬として再分配する仕組みです。

上位101人のデリゲーターのみが報酬を得られるので、この人たちに投票できれば、自分がリスクを多く所有していなくても、報酬をある程度受け取れるようになります。

日本の仮想通貨取引所では、コインチェックやbitFlyerが、リスクのステーキングサービスを行っていましたが、2022年6月現在休止しています。再開時期は未定です。

カルダノ(Cardano /ADA)

2つ目はカルダノというプロジェクトです。エイダ(ADA)という仮想通貨を発行しています。
カルダノは、PoSの中でも独自の仕組みを持っています。

エイダは、日本の取引所では、BITPOINTで購入できます。購入したエイダをカルダノ公式ウォレットであるヨロイ(Yoroi)またはダイダロス(Daedalus)に入金します。そして、自分が選んだステークプールへ委任するという流れです。

ステークプールとは、仮想通貨保有者に代わって、ブロックを検証して生成することを行うオペレーターで、専門的な知識とリソースを備えた個人または企業のことを言います。

カルダノには、エイダの取引を検証し記録するノードと呼ばれるPCやサーバーが世界中にあります。

平均で20秒に1回、世界中のノード(ネットワーク参加者)の中からランダムに選ばれた1つのノードが、エイダの取引が記録されたブロックを生成し、ブロックチェーンに追加していきます。

ステークプールは、委任されるステークが多いほど、リーダーとして選択される可能性が高くなります。リーダーに選ばれたステークプールは、ブロックチェーンに受け入れられる正しいブロックを生成する度に報酬が与えられます。

報酬はプロトコルにより自動処理され、オペレーター(運営者)とデリゲーターの間で共有されます。

カルダノは、ICOで販売した時の400倍超に価格が高騰。購入者から多数の億り人が生まれたことで有名です。

ICOとは
イニシャル・コイン・オファリング(Initial Coin Offering)
新規通貨公開のこと。

コスモス(Cosmos/ATOM))

コスモス(Cosmos)というプロジェクトがあります。通貨名はアトム(ATOM)です。

コスモスのステーキングは、ATOMを使って行います。
このプロジェクトは、ブロックチェーンを誰でも簡単に開発でき、誰でも簡単に使用できる未来を実現することを目標としています。

そしてCosmosは、互換性のないブロックチェーンを繋ぐという、ブロックチェーン界が抱えている重大問題を解決します。
ATOMは、2022年6月時点では1,319円で、時価総額ランキングは29位です。

通常、異なるブロックチェーンは互換性がないため接続できません。
例えば、ビットコインのブロックチェーンとイーサリアムのブロックチェーンは別々であるため、取引所を介さない限りは直接交換することができません。

しかし、CosmosではブロックチェーンをZoneと呼ばれる単位に組み込み、Hubでつなぐことで、互換性のないブロックチェーンをつなげることができるのです。

このため、Cosmos上でイーサリアムのアプリケーションを動かすことも可能となりました。
今後はZoneの中にビットコインやイーサリアム、その他多様なブロックチェーンが接続される可能性があります。

このようなブロックチェーンにおける相互に運用できることを、インターオペラビリティと言います。

Cosmosには『Cosmos SDK』というフレームワークが提供されています。
これは簡単な工程でブロックチェーンが作れる開発キットです。

これを使用すれば、専門的な知識がなくても、誰でもブロックチェーン作成ができるのです。

海外取引所『Binance』が提供しているブロックチェーン『BinanceDEX』も、Cosmos SDKにより作成されています。
トヨタが実験した所有権移転は、Cosmos基盤のTendermintをベースに開発した『Hypermint』が使用されています。

Cosmos SDKは一般公開されているので、今後もCosmos SDKが利用されて、多くのブロックチェーンが誕生する可能性は高いです。現在Cosmosには数百以上のアプリケーションやサービスがあります。

2022年以降も多くの企業や取引所などでコスモスを基盤に開発が進むことで、ATOMの需要も高まり価格上昇する可能性は高いでしょう。

トモチェーン

トモチェーンというブロックチェーンがあり、トモという仮想通貨を発行しています。

トモチェーンは、PoSV(Proof of Stake Voting プルーフ・オブ・ステーク・ボーティング)という方式を採用しています。ボーティングというのは投票のことです。

150のマスタノードと呼ばれる人だけが取引の承認作業をできます。
5万トモ以上の所有者が、マスターノード立候補者にトモを使って投票します。

このトモを使って投票することが、ステーキングするということになります。

投票によって上位150人に入るとマスタノードとなって、承認作業をすることで報酬が受け取れます。このマスターノードに投票した人も報酬を受け取れます。

このトモチェーンは、イーサリアムと互換性があり、実用性も高いです。

ステーキングのやり方

直接PoSを利用

ステーキングに参加する方法として代表的な方法をご紹介します。1つ目は直接ブロックチェーンのPoSを利用する方法です。
そのブロックチェーン専用のウォレットから、PoSの投票やプールにまとめてもらうことができます。

例えば、リスクの場合、リスクウォレットという公式ウォレットがあり、そのパソコン版にリスクを預けると、報酬がもらえるシステムになっています。

カルダノの場合、ダイダロスとヨロイという2種類の専用ウォレットがあります。
ウォレットにエイダを入れて、ステーキングプールを選んで預けることで配当がもらえます。

Cosmosは、専用のウォレット「コスモステーション Cosmostation」でATOMをステーキングが可能です。
また、トモチェーンの場合は、トモマスターというサービスでステーキングに参加することができます。

スマホアプリのトモウォレットという専用ウォレットから参加できます。
それぞれブロックチェーンの専用ウォレットを使い、仮想通貨を簡単に増やすことができます。

取引所のステーキングサービスを利用

簡単にステーキングに参加できる方法があります。
ステーキングサービスを提供している仮想通貨取引所などが、初心者にはわかりづらい投票やプールにまとめたりということをやってくれます。

何もせず、ただ対象の仮想通貨を持っているだけで、ステーキングの報酬をもらえるという便利なサービスです。

世界中に様々なサービスがありますが、国内取引所と海外取引所を分けてご紹介します。
現在、日本の暗号資産取引所でステーキングを実施しているのは 、GMOコインとOKCoinJapan、クラーケンジャパンの3つです。

専用ウォレットでもステーキングができますが、個人でやるには面倒な部分もあるので、その面倒な作業を取引所がやってくれるというメリットがあります。

取引所に任せる場合、若干の手数料を差し引かれるので、専用ウォレットを使って自分でステーキングをするよりはリターンが少なくなります。

それでも、日本円を現金で銀行に預けておくよりも、リターンは高いのでメリットはあります。
そして海外の大手取引所であるバイナンスでもステーキングサービスは数多く行われています。

バイナンスの口座に所有している仮想通貨を預けるだけ配当をもらうことができます。
配当のパーセンテージは常に変動し、また特定の仮想通貨のステーキングサービスが終了することもあります。

バイナンスは非常に多数の仮想通貨を保有しているので、配当も多くもらえる可能性が高いです。
したがって、自分で直接ステーキングするより、バイナンスへ委託したほうが良いでしょう。

まとめ

ステーキングとは、仮想通貨のネットワークの維持に貢献することで配当をもらえる仕組みを利用した資産運用方法です。

仮想通貨を保有しているだけで資産を増やすことができ、FXのような難しい売買に比べると、低リスクで運用できます。

そのため、初心者でも始めやすい運用方法と言えます。

ただし、もちろんリスクはあります。
報酬を受け取って仮想通貨の量が増加しても、仮想通貨そのものの価格が下落してしまったら損失につながる可能性があります。しっかり勉強して仮想通貨全体の知識を身につけることで、さまざまなリスクを減らすことが重要です。

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ぜひ積極的にご活用いただき、自分の頭で正しく投資判断できる力を身につける一助にしていただければ幸いでございます。

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