【2022年最新】海外移住で人気のタイのビザの種類について解説

タイには、さまざまなビザがありますが、本稿でその全体をまとめました!

目次

タイのビザの種類

タイの通常のビザの種類は4種類に大別されます。

(1)観光ビザ(Tourist Visa: ツーリストビザ)
(2)非永住ビザ(Non-immigrant Visa:ノン-イミグラントビザ)
(3)永住ビザ(Immigrant Visa: イミグラントビザ)
(4)スマートビザプログラム(Smart Visa Program)

観光ビザ(Tourist Visa: ツーリストビザ)

観光や仕事目的でタイへ行く場合、30日以内であればノービザで滞在できます。
30日を超えて滞在する場合は、タイへ渡航前に観光ビザを取得しておく必要があります。

最長60日間滞在可能です。
タイ滞在中に、ノービザを観光ビザに切り替えられないことに注意してください。

非永住ビザ(Non-immigrant Visa:ノンイミグラントビザ)

シングルエントリーかマルチプルエントリーを選択できる場合があります。

マルチプルエントリーを選択した場合、再入国時に滞在許可日数がイニシャルリセットされ滞在1日目として始まります。

シングルエントリー:ビザの有効期間内であっても一旦出国すると失効します。
マルチプルエントリー:ビザの有効期間内で、出国と再入国を何度でも繰り返せます。

非永住ビザは下記のとおりです。

カテゴリー内容入国回数有効期限滞在可能期間
B(就労)タイでの就労シングル3カ月90日
B(短期商用)商談等短期出張シングル
マルチプル
→ 3カ月
→ 12カ月
90日
B(教師)教師シングル3カ月90日
ED(国立・私立)学生シングル3カ月90日
M(メディア)報道活動シングル3カ月90日
RS(学術調査研究)学術調査研究シングル3カ月90日
O(ボランティア)NG O/NPO等非営利業務シングル3カ月90日
O(タイ人配偶者・親・扶養家族)シングル
マルチプル
→ 3カ月
→ 12カ月
90日
O(正規就労者外国人の配偶者・扶養家族)シングル3カ月90日
O(未成年学生の親)学生の親・保護者シングル3カ月90日
O(年金受給者・  リタイアメント)長期滞在50歳以上就労不可シングル3カ月90日
O-A(ロングステイ)長期滞在50歳以上就労不可マルチプル1年1年
O-X(ロングステイ10年)長期滞在50歳以上300万バーツ以上の預金必要就労不可マルチプル5年5年(延長5年可能)

永住ビザ(Immigrant Visa: イミグラントビザ)

永住権は国籍別に枠があり、日本人枠は100人です。
毎年12月頃に申請し、取得までに3年から5年程度はかかります

永住権は取得費用が高額で、取得までの日数もかかります(審査が厳しいため)。
したがって、積極的に永住権を取得しようとする人は多くないです。

しかし、永住権を取得していない長期居住希望者は、毎年ビザの更新や就労許可の更新を行う必要があり、これらは大変煩わしいです。

また、タイに長期滞在する場合、どのビザであっても90日ごとにイミグレーションレポート(申請書、パスポートコピー)を提出する必要がありますが、これも大変面倒です。

もし90日を超過すると罰金が科せられます。
永住権を取得していれば、この90日のイミグレーションレポートの提出が不要になります。

また、タイでコンドミニアムを購入する際に、海外送金する必要がない点もメリットです。
なお、非永住ビザのOビザ、O-Aビザ、O-Xビザといったリタイヤメントビザでは永住権の申請はできません。

【永住権取得のための基本的な資格要件】
・犯罪歴等がないこと。
・Non-Immigrant Visa保有者で、1年間の滞在許可を更新して3年以上得ていること。
・タイ語日常会話レベル以上の語学力(面接あり)。

上記の要件に加えて、カテゴリーごとに資格要件が定められています。
また、永住権の取得には例えば下記の費用がかかります(条件により異なる)。

タイ国内勤務者の場合/合計23万バーツ(日本円で約90万円)
タイ人配偶者がいる場合/合計13万バーツ(日本円で約51万円)
※ 1バーツ=3.92円で計算

現在、バーツ高円安傾向が続いていて、費用の負担感は大変重いです。
なお、永住権を取得しても日本国籍者のままなので、タイの選挙権・被選挙権は持てません。
また、個人名義での会社設立もできません。

スマートビザプログラム(Smart Visa Program)

スマートビザとは、特定のターゲット産業に従事する高度技術専門家、投資家、企業役員、スタートアップ企業の起業家向けに特別に創設されたビザです。

スマートビザ保有者には最長4年間の滞在許可が付与され、また就労許可の免除など様々な特典が与えられます。

【ターゲット産業】
• 次世代自動車産業
• スマートエレクトロニクス産業
• 高所得者向け観光・メディカルウェルネスツーリズム産業
• 農業・バイオテクノロジー産業
• 未来食品産業
• 自動化・ロボット産業
• 航空・物流産業
• バイオ燃料・バイオ化学産業
• デジタル産業
• 医療ハブ産業
• 裁判外紛争解決関連サービス産業(ADR)
• 科学技術分野における人材開発産業
• 環境及び代替エネルギーマネージメント産業

タイで事業を希望する外国人の目的・事業内容に応じて、スマートビザ申請者には下記のカテゴリーが与えられます。それぞれのカテゴリーごとに取得基準が異なり、特典内容が異なります。

カテゴリー目的・事業内容主な基準主な特典
T高度技術専門家最低月給10万バーツ最長4年更新可能ビザ取得労働許可書不要
I投資家投資対象により、2,000万バーツまたは500万バーツ以上の投資最長4年更新可能ビザ取得労働許可書不要
E上級幹部最低月給10万バーツ、大卒10年以上職歴最長4年更新可能ビザ取得労働許可書不要
Sスタートアップ企業の起業家60万バーツ以上貯金扶養家族18万バーツ/人最長2年更新可能ビザ取得労働許可書不要
Oスマートビザ取得者の法律上の配偶者・子女タイの居住権労働許可書不要で就労可能

タイランドエリートビザ

タイランドエリートビザとは、タイの法律で認められている特別な外国人長期滞在ビザ(5年、10年、20年の8種類のメンバーシップ有り)のことです。

長期滞在はもとより、タイを頻繁に入出国することができます。通常ビザと比較すると大きく異なるビザです。
通常ビザは、シングルエントリービザ(基本的には一回入国し、期限内でも一度出国するとそのビザは無効)ですが、タイランドエリートビザは、5年という長期間のマルチプルエントリービザです。

5年間のうちに何度でもタイに入出国することができます。再入国審査は不要です。


タイランドエリートビザは、入国のたびに1年間の滞在許可が得られますが、通常のビザでは、入国の際に認められる滞在日数は60日または90日です。

1年以内に入出国すれば、また新たに1年間の滞在許可が出ますが、1年後に出国できない状況になった場合には、滞在を更に1年間延長できる手続きを行います。

20年を選択した人は、5年のタイランドエリートマルチプルビザを4回受給できます。

有効期間20年の長期メンバーシップは、各種特典がどの程度付与されているか否かによってプログラムが異なります。
一人での申請で安いプログラムの場合は、入会金100万バーツ(約392万円)で年会費なしです。

高いプログラムでは、200万バーツ(約784万円)、年会費2万バーツ(約8万円)です。
また、20年間の長期滞在ファミリープログラムを利用する場合、 基本申請時に2名で申請する必要があります。家族メンバーの追加も可能です。

この場合、入会金が、2名分で100万バーツ(約392万円)、年会費1万バーツ(約4万円)です。

タイランドエリートビザでは、タイ国内での就職・就労はできません

ノマドワーク、投資など就労に当たらない活動は問題なくできます。
タイランドエリート申請費用例(夫婦2名で申請した場合):約470万円

まとめ

タイのさまざまなビザについて解説してきました。

非常に種類が多いのが特徴です。ビザの条件や費用などに関して、変更されることがよくありますので、必ず最新情報を確認するようにしてください。

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