日本人のタイ移住が非常に人気です。
しかし、メリットだけでなく、デメリットもありますので、後悔しないためのタイ移住をするためには、どうすれば良いのかについて解説していきます。
タイ移住の現状
タイ基本情報
タイは、ASEAN諸国の中での中核国で、日本の面積の約1.4倍の面積に、6,600万人以上の人口を有しています。国民の中間値年齢は38歳ほどです。
日本との時差−2時間で、東京−バンコク間が約6時間の飛行時間です。
タイは熱帯モンスーン気候です。
年間の平均気温は約29℃で、高温多湿(平均湿度73%程度)で蒸し暑く、年中、日本の真夏の気候と考えて良いでしょう。季節は3つに分けられます。
タイ国民の大多数がタイ族です。宗教は仏教(上座部仏教)が94%を占めています。
タイ語が公用語です。独特の文字で5声調があります。
文字の習得は、かなり難しいですし、声調も多く(なお中国語は4声、ベトナム語は6声あります)、本気で勉強しないとマスターできない言語です。
タイの経済成長率は、コロナ禍の例外を除いて近年は、3〜4%程度で推移しています。
日本人のタイ移住の現状
タイは日本人の海外移住先として非常に人気が高く、マレーシアに次ぐ人気の移住先となっています。
タイには、現在日本人が8万人以上住んでおり、日本人街が多く、日本人コミュニティが充実していることで有名です。
首都バンコク、シラチャ、チェンマイが日本人に人気の移住都市です。
また、プーケットなどのリゾート地にも恵まれています。
タイ移住のメリット
日本人コミュニティが充実している
タイには、多くの日本人が駐在したり移住したりしています。現在8万人以上の日本人がいて、更に増加傾向にあります。
それ故に、首都バンコクなどでは多くの日本人社会が形成されており、日本人同士のコミュニティが確立されているので、そのエリアに居住していれば、日本語が通じ、日本料理が食べられ安心して生活できるというメリットがあります。
首都バンコクでは公共交通機関が発達している
首都バンコクでは、鉄道が整備されていて、BTS(高架鉄道)やMRT(地下鉄)があり、車がなくても生活しやすい環境になっています。
物価が安い
日本と比較して物価は一般的には安いと言えるでしょう。
鉄道やタクシーなどの公共交通機関代は非常に安いです。
また、住居費も東京と比較するとかなり安いと言えます。
例えば、賃貸住宅に関しては、入居当初から家具・家電付きで、警備員常駐でプール・ジム付きの物件が手頃な価格(都心から少し離れるだけで、5〜6万円)で借りることができます。
仏教国で親日国である
タイは、仏教徒が国民のほとんどで、いわゆる微笑みの国で穏やかな性格な人が多く、親日的な国民です。
また、タイ王室と日本の皇室の関係も非常に良いこと、日本のアニメ文化や映像文化がタイにも流入し、日本語学習者も非常に多いのが特徴的です。
現地の人たちが親日的というのは、現地で生活していくのに非常に重要な点です。
リゾート地に恵まれ、他国へのアクセスが容易
タイは、パタヤ、プーケット、サムイなどリゾート地に大変恵まれています。
また、マレーシアやシンガポールなどと近く、旅行好きにはとても良い国と言えます。
タイ移住のデメリット
タイ語の学習が必要不可欠
タイでは、一部のエリート層以外は、英語が話せないことが多いです。
この点は、フィリピンやマレーシアと大きく異なる点です。
したがって、タイ語がある程度できないと、日常生活さえままならないことになります。
もっとも、日本人街でしか生活しないというのであれば、タイ語が全くできなくても問題ないと思われるかも知れません。
しかし、タイ国内で旅行に行ったりした場合、最低限のタイ語の理解があるのとないのとでは、楽しみ度が大きく異なります。
また、何か非常事態が起こった場合も、タイ語がある程度わかると危険予知も危険対応もしやすくなるでしょう。
とは言え、タイ語は日本人が本格的にマスターするには非常に難しく、ハードルは高いでしょう。
外国語に特に興味がある人であれば、熱意を持って勉強できるでしょうが、そうでない人にとってタイ語はその文字からして暗号の連続としか見えませんので、挫折への壁が高く立ちはだかっています。
また、日本人が苦手とする声調が5声調もあり、これもハードルが高くなる要因となります。
しかしながら、タイ移住を目指すのであれば、タイ語を積極的に学習していくことをおすすめいたします。
生活の質や楽しさが大きく異なってくるからです。
日本人コミュニュティの中だけで生活するのであれば、タイに移住する必要性はなく、日本の地方都市に移住した方が良いのではないでしょうか。
実際、タイに限らず海外移住して日本人コミュニティだけで生活しても、刺激に乏しく嫌になって日本に帰ってしまうというケースも結構あります。
日本食、日本製品に依存しすぎるとコスト高になる
タイの物価は日本と比較すると安いと一般的には言えます。
しかし、日本食品や日本製品となると、日本で購入する場合よりかなり割高になってしまいます。
倍以上の価格差にもなり得ます。
したがって、日本食品や日本製品に囲まれた生活をしたいのであれば、物価が安いというメリットは全く活かされないことになってしまいます。
タイ料理が好きでないと長く生活できない
タイ料理は、日本人に非常に人気がありますが、そのタイ料理が口に合わないという方にはタイ移住は現実的でないでしょう。
タイ料理を基本とする生活を続けることが、生活コストを下げることになりますし、現地の料理が口に合うのは、生活の質を向上させることに直結します。
長期移住のためにかかる費用が高額になる
ビザの種類は様々ありますが、長期滞在を実現するためには、タイランドエリートに加入する必要があります。
しかし、これは、長期滞在権を高額で購入するという意味合いがあるので、資金に余裕ある方限定の選択肢になってしまいます。
現地の気候、環境に順応できないと生活していけない
タイは、熱帯モンスーン気候で、日本の夏が年中続いているような気候環境です。
日本のように四季がありませんので、四季の移ろいを楽しむという日本の優雅さのようなものがありません。
それでも大丈夫と言えるかが、長期移住生活に耐えられるか否かの試金石となります。
また、バンコクは交通渋滞が非常に激しく、空気も汚れています。
したがって、呼吸器系の疾患がある方は、環境面で持病が悪化しやすくなる可能性があります。
医療費が高額になる
タイの医療レベルは高く、また日本人医師がいる病院もありますが、日本のように公的保険制度により医療機関を受診することができないので、高額な医療費負担のリスクがあります。
この事態を回避するためには個人的に民間保険に加入する必要があり、その保険料が高くつきます。
タイバーツ高円安傾向が継続している
2022年10月現在、タイバーツ高円安傾向が継続しています。
2021年8月には、1バーツ=3.29円であったのが、2022年10月には、1バーツ=3.92円になっています。
この傾向はしばらく続くと予想されますので、そうであればタイでの生活コストがますます増加してしまうというデメリットが出てきます。
まとめ
後悔しないためのタイ移住のメリットとデメリットについて解説してきました。
タイ移住に合う人もいれば合わない人もいます。
仮にタイ移住に合わない方であっても、マレーシア移住であれば合うという方はいらっしゃいます。
したがって、何がなんでもタイ移住でないとダメという方以外、マレーシア移住をご検討されてはいかがでしょうか。
マレーシアは、タックスメリットを活かすことができるなどメリットが非常に多くある国です。
弊社FSIGMAは、マレーシアのラブアン法人で、マレーシア移住、マレーシア不動産などのビジネスを展開しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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