フィリピン不動産の購入手続き「プレビルド方式」のメリットとデメリットを解説!!


日本では馴染みがないですが、東南アジアや中東では、「プレビルド」という方法で、竣工前の不動産を購入することができます。

ドバイやフィリピンなどで合計40戸を所有する投資家である与沢翼氏もプレビルドで不動産を購入し、大きなキャピタルゲインを得ていることで有名です。

今回はフィリピンのプレビルド方式の不動産購入手続きについて解説していきます。

目次

プレビルド方式とは

プレビルド方式とは、「プレ(前に)」と「ビルド(建設)」と分けて考えると理解しやすいですが、建設工事が着手される前または竣工前に不動産を購入することを言います。

日本ではあまり知られていませんし、そもそも禁止されていますが、東南アジアや中東のコンドミニアム販売では一般的です。

プレビルド方式の特徴は、その支払い方法にあります。
日本では、頭金として物件価格の5%から10%を支払い、残金を銀行などから融資(ローン)してもらうことで、売主には一括で支払いをします。購入者は、ローンを20年や35年など長期にわたって返済していくのが一般的です。

一方、プレビルド物件を購入した場合は

物件価格の30%程度にあたる金額を、竣工までに複数回に分けて分割で支払うことができます。

竣工後は残りの金額を現金一括で支払うか、ローンを組んで支払っていくことになります。
竣工後の引き渡しの際に残金を一括で売主(デベロッパー)に支払うという点は日本と同じですが、プレビルド方式は、施工の進捗状況に応じて段階的に支払えるので資金効率が良いというメリットがあります。

このプレビルド方式は、デベロッパーが数多くのプロジェクトを進める上で、都合の良い仕組みになっています。
デベロッパーは建設が始まる前及び建設進行段階で販売を行い、先に開発資金を手に入れることができます。

プレビルド方式のメリット

キャピタルゲインを得やすい

プレビルド方式の最大のメリットは、不動産を割安で購入できることです。

プレビルド方式の販売開始直後の不動産は、販売価格が割安に設定されていることが多いです。その後、建設が進み、建物の竣工に近づけば近づくほど、価格が上昇していく仕組みになっています。

例えば、フィリピン不動産をプレビルドで購入し5年後に竣工したという場合、およそ20%~30%は値上がりをしているケースが多いです。

このように、プレビルド方式によって、販売初期に安い値段で物件を購入し、完成後に物件を高く売却して、キャピタルゲインを得られるというのが最大のメリットです。

これからのフィリピンの経済成長予測を考えると、フィリピンは最も投資にふさわしい国の一つと言えるでしょう。

複数回に分割して支払える

プレビルド方式では、分割で支払いができるというメリットがあります。

プレビルド方式の場合には、物件価格の30%程度を竣工前までに複数回に分けて支払い、残りの金額は竣工後に一括で支払うまたはローンを組んで支払うことができます。

日本の一般的な支払い方式と違い、分割で支払うことができるこの支払い方法を、プログレスペイメント方式と言います。

プログレスペイメント方式とは、不動産建築の工事進捗状況に応じて、代金を分割して支払っていく方式

海外不動産投資の場合は、現地の銀行ローンを組むこと自体が困難であったり、組めたとしても金利が高く、不動産価格の7割程度までしかローンを組めなかったりします。

つまり、手持ち資金が多くある人でないと不動産投資ができないのが一般的です。

しかし、プレビルド方式の場合は、手持ち資金が少ない人でも購入しやすくなります。

プレビルド方式のデメリット

物件未完成リスクがある

日本ではあまり考え難いですが、プレビルドの場合には最終的に物件が完成せず、引き渡しがなされないというリスクがあります。

建設途中でデベロッパーが倒産してしまった場合などは、それまで支払った金額の返金は諦めざるを得なくなります。

東南アジア諸国では、このようなトラブルは少なくなりつつありますが、物件購入の際には様々な情報を収集して、デベロッパーの倒産リスクが少ないか十分に確認することが必要です。

中堅のデベロッパーは、計画通りにプレビルド販売ができないと資金繰りが悪化して、プロジェクトが頓挫する可能性があります。

そのため、基本的には潤沢な資金を持っている大手のデベロッパーの物件を選ぶようにしましょう

竣工遅延リスクがある

竣工したとしても、当初の予定よりも竣工が大幅に遅れるという場合もあり得ます。竣工が遅れると、その期間分の家賃収入を得られず機会損失が発生することになります。

大型コンドミニアムの完成には、4年以上はかかることが多いです。長期建設計画ですので、途中で労働力確保ができなかったり、工事資材が不足しているなどの理由で、当初計画よりも竣工が大幅に遅れる可能性もあり得ます。

最悪、開発計画自体が頓挫し、事実上中止となる場合もあり得ますので、デベロッパーが過去に竣工遅延を起こしていないかという点も確認する必要があります。

不人気な不動産物件の購入リスクがある

建物の品質だけでなく、その周辺の環境や立地まで確認することが非常に重要です。

万国共通ですが、治安の良さ、住環境の良さ、買い物など生活のしやすさ、交通の便の良さ、医療機関や教育機関が近くにあるなど、インフラや施設が整ったエリアが人気です。

人気があるということは、すなわち需要があるということです。
逆に人気がないということは、需要がないということです。

特に、東南アジアでは、物件の裏手が貧民街であったなどということもありますので、こういった周辺環境に問題がないかもチェックしておく必要があります。

物件価格の安さや建物の良さだけで購入を決めてしまうことがないように、くれぐれも注意しましょう。

期待したほど物件価格が上昇しないリスクがある

プレビルド方式の販売開始直後の不動産は、割安で購入でき、建物の竣工完了に近づけば近づくほど、価格が上昇していくという仕組みになっています。

つまり、価格は右肩上がりで上昇していく傾向があります。しかし、その上昇の傾きは、物件ごとに異なります。

物件価格がうなぎのぼりになると期待してプレビルド物件を購入してみたものの、物件竣工間近に迫っても、期待したほど物件価格が上がらないという場合もあります。

さらに、賃貸付けをしようとしても、賃借人を確保できず、結局、空室のままで賃貸収入(インカムゲイン)を得られない空室リスクもあります。

また、物件を売却しようとしても高く売却できず、結果的に売却益(キャピタルゲイン)を得られないリスクもあります。

このようなインカムゲインやキャピタルゲインを思ったよりも得られないリスクを回避するために、物件購入前に、信頼できる実績のある不動産会社やエージェントを選び、アドバイスや情報をしっかりと検討することが大切です。

プレビルド物件の購入手続き


購入手続き(弊社FSIGMA取扱のDMCI HOMES物件例で解説)

◆ 支払い方法について
竣工前(物件完成前)に物件価格の30%を支払い、竣工後物件価格の70%を銀行ローンもしくは一括で支払います。
基本的な支払い方については、竣工前(物件完成前)までに物件価格全体の30%を現金で支払うという形式で、毎月分割で支払いをしていきます。

竣工後、残りの金額(全体の70%)を銀行ローンもしくは一括で支払います。一般的にはローンを組みます。ローンは誰でも組むことができますが、どこの銀行で組むかによって金利が異なります。

<ローン金利例(5年〜10年)>
・PNB(Philippines National Bank)→年利約6%(審査あり)
・DMCI HOMESのインハウスローン→年利約11%(誰でも組めます)
※2022年8月現在の金利目安

竣工が近づいたら、PNB(銀行)でローンを申請します。万が一審査に通らない場合、DMCIのインハウスローンを組むという流れになります。ローン期間は5年または10年を選べます。

日本と異なり、20年や35年ローンといった長期ローンは組めないことにご注意ください。
短期ローンしか組めないですが、プラス面としては支払い総額が長期ローンより安くなることです。

 ◆ 主にかかる費用

<初期費用>
初期費用=販売手数料(物件価格の6%と消費税)+予約金(55,000円)

<竣工までの毎月の支払い額​>
物件価格×30%÷竣工までの月数

<竣工時にかかる費用​>
取得税(物件価格の約10.5%)+家具代(約100万円)+諸経費20万円

<竣工後物件価格残りの70%支払い​>
フィリピンでローンを組む or 一括でのお支払いになります。

◆ 費用のシミュレーション
【例:物件価格1,200万円の1BED ROOM、5年(60ヶ月)で竣工の場合】
<初期費用>
1,200万円×6%(販売手数料)×1.10(消費税)+55,000円(予約金)=847,000円
<月々のお支払い>
物件価格の30%=1,200万円×30%=360万円(これを竣工までの60ヶ月間で支払う)
毎月の支払額(5年間)=360万円÷60ヶ月=6万円/月
毎月、6万円のお支払い。
<竣工時にかかる費用>
取得税:1,200万円×10.5%=126万円 家具代:50万円〜100万円
<竣工後物件価格の70%の支払>
竣工後は残り金額840万円(物件価格の70%)をローン(5年o10年) または現金一括で支払っていきます。

プレビルド物件から十分なインカムゲイン、キャピタルゲインを得るには

インカムゲイン戦略(賃貸収入向上戦略)

賃貸収入を十分に確保して、大きなインカムゲインを得る戦略として、先ず考えるべきことは、空室リスクを最小化することです。

部屋を貸して家賃収入を得ようとするわけですから、誰も借りてくれなければ当然家賃収入はゼロになります。

空室リスクを最小化するためには、何と言っても現地フィリピン人に人気が高い物件である必要があります。

フィリピンは、今後も数十年間にわたり人口が増加し続けるので、地元のフィリピン人に人気が高いということは、継続的に高い需要が見込まれることになります

キャピタルゲイン戦略(売却益向上戦略)

この戦略の基本は、できるだけ安い時に購入し、できるだけ高い時に売却するということです。

将来、物件価格の値上がり幅が大きい物件を、誰よりも早く購入するためには、将来大きく値上がりする根拠となる情報を収集することが必要です。

例えば、弊社FSIGMAが正規販売代理店となっていると大手デベロッパーDMCI HOMESは、親会社の中核にフィリピンNo.1の建築会社を抱え、開発計画の初期情報を入手できる立場にあります。

したがって、DMCI HOMESの物件であれば、最適な時期に、最適な場所で、最安値で物件購入可能になります

そうすれば、将来、十分なキャピタルゲインを得られる可能性は高くなります。
また、物件が竣工する前であっても買い手さえいれば、売却することは可能です。

しかし、この場合は、十分なキャピタルゲインを得られない可能性が高いです。
あくまでも長期保有してから売却するというのが、オーソドックスな考え方です。

\\ フィリピン不動産おすすめデベロッパーの紹介 //

まとめ

今回はフィリピンにおける不動産投資でメジャーなプレビルド方式のメリットとデメリットについて解説してきました。

インカムゲイン、キャピタルゲインを得られる物件を見つけるためには、信頼できる不動産会社やエージェントの情報に加えて、ご自身でも、できるだけ不動産の情報を収集して検討することをお薦めいたします。

弊社FSIGMAでは、フィリピンやマレーシアの不動産販売を行っております。フィリピンの首都マニラでの不動産視察ツアーも開催しておりますので、ぜひ実際の物件を見てみたい、フィリピンの活気を体感してみたいという方はご参加ください。

フィリピン不動産の購入概要とツアーのご案内はこちら //

オンライン(Zoom)にてフィリピン不動産セミナーも開催しております。最新の物件情報についてもご案内をしております。

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